慣性モーメント計算機
質点、円柱、円環、球、細い棒の回転慣性を計算します。
回転慣性の計算
形状を選び、質量と半径または長さをSI単位で入力してください。
慣性モーメント計算機について
慣性モーメントは、選んだ軸まわりの回転運動の変化に物体がどれだけ抵抗するかを表します。直線運動における質量に相当する役割を回転運動で果たします。慣性モーメントが大きいほど、同じ角加速度を生むために大きなトルクが必要です。値は総質量だけでなく、軸からどれだけ離れた位置に質量が分布するかにも依存するため、同じ質量の物体でも回転特性は大きく異なります。
この計算機は物理や工学で使われる五つの理想形状に対応しています。半径 r の位置にある質点と薄い円環は、全質量が軸から同じ距離にあるとみなすため、慣性モーメントは質量と半径の二乗の積です。中心対称軸まわりの中実円柱や円板は、多くの質量が外周より内側にあるため、その半分になります。直径まわりに回転する一様な中実球は、五分の二と質量と半径の二乗の積です。中心を通り長さ方向に垂直な軸まわりに回転する一様な細い棒は、十二分の一と質量と長さの二乗の積です。
質量にはキログラム、半径や長さにはメートルを使うと、SI単位のキログラム平方メートルで結果が得られます。寸法は選択した公式と同じ理想形状を表す必要があります。円板、円柱、円環、球、質点で用いる半径は、回転軸から測る垂直方向の距離です。棒の公式には端から端までの全長が必要です。元の測定値がグラム、センチメートル、ミリメートルなら、入力前に換算してください。長さの換算係数は二乗されるため、答えに大きく影響します。
実際の部品は、これらの基本形状の組み合わせとしてモデル化できる場合があります。同じ軸を共有する各部分の慣性モーメントは加算できます。重心を通る軸と平行で位置がずれた軸については、平行軸の定理により、質量とずれの距離の二乗の積を加えます。壁に厚みのある中空円柱や長方形板には固有の公式が必要で、中実円板の近似式をそのまま使うべきではありません。公式を選ぶ前に、形状と軸の両方を確認してください。
慣性モーメントは、トルクが慣性モーメントと角加速度の積に等しいという関係や、回転運動エネルギーが慣性モーメントと角速度の二乗の積の半分に等しいという関係で使われます。工学ではフライホイール、軸、歯車、ローラー、モーター、構造動力学に、学習では転がりや角運動量を扱う力学問題に応用されます。このツールは標準形状の値をすばやく求め、使用した公式も表示するので結果を確認しやすくなっています。
慣性モーメントの計算例
各例は、選択した形状に対応する標準の軸まわりの回転を想定しています。
| 物体と寸法 | 慣性モーメント | 計算 |
|---|---|---|
| 中実円板:質量 10 kg、半径 2 m | 20 kg m² | 二分の一 × 10 × 2 の二乗 = 20。 |
| 中実球:質量 5 kg、半径 3 m | 18 kg m² | 五分の二 × 5 × 3 の二乗 = 18。 |
| 細い棒:質量 3 kg、長さ 4 m | 4 kg m² | 十二分の一 × 3 × 4 の二乗 = 4。 |
| 薄い円環:質量 2 kg、半径 0.5 m | 0.5 kg m² | 二 × 0.5 の二乗 = 0.5。 |
慣性モーメントの計算方法
- 回転する物体と軸に合う理想形状を選びます。
- 物体の質量をキログラムで入力します。
- 半径をメートルで入力します。細い棒の場合は全長を入力します。
- 「慣性モーメントを計算」を選び、SI単位の結果と公式を確認します。
慣性モーメント計算機のよくある質問
慣性モーメントの単位は何ですか?
SI単位はキログラム平方メートルです。この計算機はキログラムとメートルで入力するため、結果もその単位で表示されます。
回転軸が重要なのはなぜですか?
慣性モーメントは各部分の質量を特定の軸に対して評価します。軸を動かすと距離が変わるため、物体自体が同じでも慣性モーメントが変わります。
中空パイプに円柱の公式を使えますか?
正確には使えません。十分に薄ければ薄い円環として近似できます。肉厚の中空円柱では、質量と内半径・外半径の二乗の和の積を二で割る公式を使います。
中心からずれた軸の慣性モーメントはどう求めますか?
まず平行な重心軸まわりの慣性モーメントを求めます。次に平行軸の定理を使い、質量とずれの距離の二乗の積を加えます。
慣性モーメントと質量は同じですか?
いいえ。質量は直線加速度への抵抗、慣性モーメントは角加速度への抵抗を表します。回転慣性は、選んだ軸まわりの質量分布にも依存します。