空隙率・固有透過率計算機

空隙体積から空隙率を、定常ダルシー流の実験から固有透過率を計算します。

多孔質材料の特性
体積の測定値と、整合する SI 単位の流動試験データを入力してください。

空隙率と固有透過率について

空隙率と透過率は、多孔質材料の異なる側面を表します。空隙率は、かさ体積のうち空隙が占める割合です。φ = Vvoid / Vtotal で計算し、ここでは百分率で表示します。岩石の空隙率が高くても孔同士の連結性が低いことがあるため、空隙率だけでは流体の通りやすさは決まりません。計算に使うのは体積の比なので、両体積は同じ単位で測定してください。 固有透過率は、使用する流体の種類によらず、連結した空隙網が流体を通す能力を表します。一次元定常流ではダルシー則を k = QμL / (AΔP) と変形できます。Q は体積流量、μ は粘度、L は試料長さ、A は断面積、ΔP は試料両端の圧力差です。SI 単位で入力すると k は平方メートルで得られます。1ダルシーが 9.869233 × 10⁻¹³ 平方メートルに等しいとして、ダルシー単位にも換算します。 ダルシー則は、飽和した均質な試料を通る、粘性力が支配的な層流を仮定します。流量と圧力差は定常状態に達してから測定してください。圧力差には配管や治具の損失をできるだけ含めず、断面積は流れに垂直に、長さは流路に沿って測ります。気体の実験では圧縮性やすべりの補正が必要な場合があります。多相系には、ここで求める単相の固有値ではなく相対透過率が必要です。 空隙率の測定値は方法によって異なります。全空隙率は孤立した空隙も含み、有効空隙率は輸送に寄与する連結空隙だけを含みます。粒子体積法、飽和法、画像法、水銀圧入法では測定できる孔径が異なるため、値が一致しないことがあります。同様に、層状または亀裂のある媒体では透過率が方向によって変わります。単一のスカラー値では異方性材料の挙動を表せない場合があります。 この計算機は石油工学、水文地質学、土壌科学、ろ過、セラミックス、実験室でのコア分析に役立ちます。粒径だけで透過率を推定するのではなく、実測したダルシー流データを直接使います。校正済みの機器を使用し、粘度が変わるため温度を管理してください。複数の圧力勾配で試験を繰り返し、流量の応答が線形であることも確認します。貯留層や地盤工学の判断では、応力、飽和度、不均質性、スケール、適用される試験規格も考慮してください。

空隙率と固有透過率の例

貯留能力と流体を通す能力が別の特性であることを例で示します。

試料データ結果解釈
全体積 0.01 m³、空隙体積 0.0025 m³空隙率 25%かさ体積の四分の一が空隙です。
Q 1 × 10⁻⁶ m³/s, μ 0.001 Pa·s, L 0.1 m, A 0.01 m², ΔP 1000 Pak 1 × 10⁻¹¹ m²単相の定常ダルシー流による結果です。
同じ形状・流体で Q 5 × 10⁻⁸ m³/sk 5 × 10⁻¹³ m²同じ勾配で流量が小さいほど、透過率も低いことを示します。

計算機の使い方

  1. かさ体積と測定した空隙体積を同じ体積単位で入力します。
  2. 定常体積流量と流体の粘度を SI 単位で入力します。
  3. 試料長さ、断面積、試料両端の圧力差を入力します。
  4. 「特性を計算」を選ぶと、空隙率と、平方メートル・ダルシー単位の透過率を表示します。

空隙率と固有透過率のよくある質問

空隙率と透過率は同じですか?

いいえ。空隙率は空隙の割合、透過率は連結した孔が流体を通す能力です。孔が孤立していれば、空隙率が高くてもほとんど流体を通さないことがあります。

ダルシーとは何ですか?

ダルシーは石油工学で広く使われる従来の透過率単位です。1ダルシーは約 9.869233 × 10⁻¹³ 平方メートルです。

流体の粘度で固有透過率は変わりますか?

固有透過率は流体ではなく多孔質構造の特性です。粘度は測定流量を変えるため、ダルシー則には粘度を含め、構造自体の特性を分離して求めます。

気体の流れにも使えますか?

基本的なダルシー則の推定はできますが、気体では平均圧力、圧縮性、クリンケンベルグすべりの補正が必要な場合があります。影響が大きい場合は気体専用の規格を使ってください。

空隙体積を全体積より小さくする理由は?

空隙は全体積の一部なので、その物理的な割合は一を超えません。超える値は、測定値や単位の不整合を示します。