中央絶対偏差計算機

外れ値の影響を受けにくい、ばらつきの頑健な指標である中央絶対偏差(MAD)を計算します。

中央絶対偏差計算機
数値を入力して、中央値、絶対偏差、中央絶対偏差を求めます。

中央絶対偏差について

中央絶対偏差は一般に MAD と略され、観測値が中央値からどの程度離れているかを表す典型的な距離です。少数の極端に大きい値や小さい値が結果に与える影響が限られる、頑健な散布度の指標です。そのため、歪んだ分布、ノイズを含む測定、外れ値が生じうるデータや外れ値自体に意味のあるデータに役立ちます。 MAD を計算するには、まず観測値を並べ替えて中央値を求めます。次に、各観測値と中央値との絶対距離を計算し、その距離を並べ替えて中央値を取ります。これが中央絶対偏差です。1, 2, 3, 5, 100 の場合、中心は 3、絶対距離は順に 2, 1, 0, 2, 97 です。距離の中央値は 2 なので、一つの観測値が極端に離れていても MAD は 2 になります。 この安定性は、算術平均を中心とする指標とは対照的です。外れ値は平均自体を動かし、移動した中心から測る多くの距離を大きくすることがあります。分散や標準偏差は偏差を二乗するため、極端な観測値の重みがさらに増します。中央絶対偏差は順位と中央の距離に依存するので、半数未満の観測値が大きく変わっても、統計量まで大きく変わるとは限りません。 頑健性はさまざまな場面で有用です。ネットワーク監視では、少数の障害に基準を左右されずに通常の応答時間の変動を要約できます。実験室では異常な測定値を調査用に残しつつ、反復測定の特徴を示せます。金融分析では、ときどき大きな跳躍を示すデータの典型的な変動を評価できます。各観測値の中央値からの距離を MAD の一定倍と比較し、外れ値検出に使うこともできます。 統計ソフトによっては、元の結果に通常約 1.4826 を掛けた補正済み MAD を表示します。正規分布の下では、この補正値が母標準偏差の推定値になります。この計算機は未補正の中央絶対偏差を返し、定義 median(|xi − median(x)|) に直接従います。利用する手法が一致性補正を必要とする場合は、その手法で指定された係数を結果に掛けてください。 中央絶対偏差と平均絶対偏差を混同しないでください。どちらも MAD と略されますが、平均絶対偏差は算術平均からの距離の平均であり、ここで扱う統計量は中央値からの距離の中央値です。整数、小数、負数をカンマまたはスペースで区切って入力できます。結果欄には中心と昇順の絶対偏差も表示され、頑健な計算の内容を確認できます。

中央絶対偏差の計算例

外れ値の影響を抑えながら、MAD が典型的なばらつきを表す例です。

データセットMAD計算内容
1, 2, 3, 5, 1002中央値は 3。距離を並べると 0, 1, 2, 2, 97 で、その中央値は 2 です。
2, 4, 6, 82中央値は 5、距離は 3, 1, 1, 3。中央の二つの距離の平均は 2 です。
7, 7, 7, 70すべての値が中央値と等しいため、絶対距離はすべてゼロです。
-5, -2, 0, 2, 52中心はゼロで、距離を並べると 0, 2, 2, 5, 5 です。

中央絶対偏差の計算方法

  1. すべての観測値を入力または貼り付け、カンマかスペースで区切ります。
  2. 「計算」を押して、データの中央値と各値の絶対距離を求めます。
  3. 距離の中央値である MAD と、昇順に並んだ偏差を確認します。
  4. 別のデータを分析する前に「リセット」で入力欄を消去します。

中央絶対偏差のよくある質問

中央絶対偏差はなぜ頑健なのですか?

算術平均ではなく、中央の観測値と中央の距離に依存するためです。少数の極端な値が結果を支配することはありません。

中央絶対偏差はどう計算しますか?

データの中央値を求め、その中心から各値までの絶対距離を計算し、距離の中央値を取ります。この計算機は中心と並べ替えた距離も表示します。

MAD は標準偏差と同じですか?

いいえ。標準偏差は算術平均からの距離の二乗を使い、MAD は中央値からの距離の中央値を使います。ばらつきの測り方が異なるため、通常は数値も異なります。

MAD に 1.4826 を掛けるべきですか?

手法が正規分布に対する一致性補正済み推定値を要求する場合だけです。この計算機は未補正の MAD を返し、補正係数を自動適用しません。

中央絶対偏差がゼロになることはありますか?

はい。MAD がゼロなら、少なくとも半数の観測値で中央値からの距離がゼロです。それ以外に異なる値が含まれることはあります。