行列累乗計算機
高速な累乗法で、正方行列の正の整数乗、零乗、負の整数乗を計算します。
行列の累乗を計算
正方行列と整数の指数を入力して、A の n 乗を求めます。
列はカンマ、行はセミコロンで区切ってください。負の累乗には逆行列が必要です。
行列の累乗について
行列の累乗は、通常の累乗がスカラーの掛け算を繰り返すのと同様に、行列の掛け算を繰り返す演算です。A が正方行列なら、A の二乗は A に A を掛けたもの、三乗はさらに A を掛けたものです。行列の積は対応する要素同士の積ではなく、結果の各要素は行と列の内積です。この違いにより、行列の累乗は線形変換の繰り返しを表すのに役立ちます。
通常の整数乗が定義できるのは正方行列だけです。同じ行列を繰り返し掛ける際に、毎回次元が適合する必要があるためです。正の指数 n は変換を n 回繰り返すことを意味します。離散力学系、マルコフ連鎖、グラフ上の歩道、漸化式、個体群モデル、コンピューターグラフィックスなどに現れます。例えば、隣接行列の n 乗の要素は、二つの頂点間の長さ n の歩道の数を表せます。
すべての正方行列の零乗は、同じサイズの単位行列と定義されます。単位行列は主対角成分が一、それ以外が零で、掛けても元の行列は変わりません。この定義により、A の m 乗に A の零乗を掛けても A の m 乗になるといった指数法則が保たれます。
負の累乗には逆行列を使います。A のマイナス一乗は A の逆行列で、A のマイナス n 乗は逆行列の n 乗です。これは A が正則な場合に限ります。消去法で非零のピボットが見つからなければ逆行列は存在せず、指定した負の累乗が定義されないことを表示します。
この計算機では、掛け算を一回ずつ行う代わりに二乗法を使います。現在の底を二乗し、指数の対応する二進数の桁が一の場合にだけ、その値を結果に掛け合わせます。これにより行列積の回数はおよそ n 回から n の対数程度に減り、大きな指数も実用的に計算できます。負の指数では、まず部分ピボット選択付きのガウス・ジョルダン消去法で逆行列を求めます。丸めは表示時のみ行い、実用的な精度を保ちながら浮動小数点演算の細かな誤差を見えにくくします。整数または小数を入力し、列はカンマ、行はセミコロンで区切ってください。
行列の累乗の例
正、零、負の指数を使った例です。
| 行列と指数 | 結果 | 解説 |
|---|---|---|
| [[1,2],[3,4]], n = 2 | [[7,10],[15,22]] | 行列にその行列自身を掛けます。 |
| [[2,0],[0,3]], n = 0 | [[1,0],[0,1]] | すべての正方行列の零乗は単位行列です。 |
| [[2,0],[0,4]], n = -1 | [[0.5,0],[0,0.25]] | マイナス一乗は逆行列です。 |
行列の累乗の計算方法
- 列をカンマ、行をセミコロンで区切って正方行列を入力します。
- 正の整数、零、または負の整数を指数として入力します。
- 「累乗を計算」を押して、高速な行列累乗を実行します。
- 結果の行列を行順に確認します。
よくある質問
行列の累乗は何を意味しますか?
正の累乗は行列の掛け算を繰り返すことです。同じ線形変換を繰り返し適用することを表します。
行列の零乗は何ですか?
同じサイズの単位行列です。この定義により、通常の指数法則との整合性が保たれます。
指数を負にできますか?
逆行列が存在する場合は可能です。負の累乗は、逆行列の累乗として計算します。
なぜ正方行列である必要がありますか?
繰り返し掛けるには、出力と入力の次元が合う必要があります。正方でない行列は通常、自分自身と掛け合わせられません。
大きな累乗はどう計算しますか?
二乗法を使って掛け算の回数を減らします。指数の数だけ行列を一回ずつ掛けるよりも、はるかに高速です。