共分散計算機
標本共分散と母共分散を計算し、対応する2つの数値変数がどう連動するかを確認します。
共分散を計算
同じ個数の X と Y のデータを、カンマ、空白、セミコロンで区切って入力してください。
共分散について
共分散は、対応する2つの数値変数がともに変動する傾向を表します。正の共分散は、X の平均より大きい観測値に Y の平均より大きい観測値が対応しやすく、両方がそれぞれの平均を下回ることも多いことを示します。負の共分散は、一方が平均を上回ると他方が平均を下回りやすいことを意味します。ゼロに近い値は、線形な連動の正味の大きさが小さいことを示しますが、非線形の関係を否定するものではありません。
まず各データ列の算術平均を求めます。各ペアについて、X の平均からの偏差と Y の平均からの偏差を掛け合わせ、その積を合計します。同じ方向に変動するペアは正の積、逆方向に変動するペアは負の積を与えます。最後に何で割るかによって、母共分散か標本共分散かが決まります。
母共分散は偏差積の合計を n で割り、入力したペアが対象となる母集団全体である場合に適します。標本共分散は n 引く 1 で割ります。標本平均を同じ観測値から推定しているため、ベッセル補正を適用するためです。そのため、2組以上のペアでは標本の結果は通常、母集団の結果よりわずかにゼロから遠くなります。この計算機は両方を表示するので、データと分析目的に合う値を選べます。
相関係数とは異なり、共分散には測定単位が残ります。X がメートル、Y が秒なら、共分散の単位はメートル・秒です。いずれかの変数の尺度を変えると大きさも変わるため、一律に「弱い」「強い」と判断するのは適切ではありません。ピアソンの相関係数は2つの標準偏差で共分散を標準化し、異なる尺度の関係を比較しやすくします。
対応関係と順序が重要です。各 X は同じ人、品物、場所、時点で観測された Y に対応する必要があります。一方の列だけを並べ替えると対応が崩れ、意味のない結果になります。欠測値は完全なペア単位で一貫して処理し、両列の長さをそろえてください。外れ値が偏差積の合計を大きく左右することがあるため、散布図とデータ品質の確認も併せて行いましょう。
共分散はポートフォリオ分析、多変量統計、回帰、信号処理、探索的研究で広く使われます。資産の共分散が正なら収益率が連動しやすく、負なら分散投資に役立つ可能性があります。どの分野でも、符号と大きさは変数の単位、標本設計、不確実性、専門分野の背景とともに解釈してください。
共分散の計算例
正、負、ゼロの共分散を示す対応データの例です。
| 対応データ | 共分散 | 解釈 |
|---|---|---|
| X: 1,2,3,4,5; Y: 2,4,5,4,5 | 標本 1.5;母集団 1.2 | 2つの変数はおおむね一緒に増加します。 |
| X: 1,2,3,4; Y: 8,6,4,2 | 標本 -3.33333333;母集団 -2.5 | X が増えるにつれて Y は一定の割合で減少します。 |
| X: 1,2,3; Y: 4,4,4 | 標本 0;母集団 0 | Y に変動がないため、すべての偏差積がゼロになります。 |
共分散の計算方法
- 最初の変数の観測値を、元の対応順で入力します。
- 対応する2番目の変数の観測値を、同じ個数だけ入力します。
- 「共分散を計算」を選ぶと、標本共分散、母共分散、両方の平均値が表示されます。
- データが標本か母集団全体かに応じて、適切な結果を選びます。
共分散のよくある質問
標本共分散と母共分散の違いは?
母共分散は全要素が含まれるため n で割ります。標本共分散は推定の偏りを補正するため n 引く 1 で割ります。
負の共分散は何を意味しますか?
変数が各平均の周りで逆方向に動く傾向を意味します。大きさは測定単位に依存するため、共通の基準値で判断すべきではありません。
共分散と相関は同じですか?
いいえ。共分散には変数の単位の積が残ります。相関係数は共分散を標準化したもので、必ずマイナス1からプラス1の間になります。
なぜ両方の列の長さをそろえる必要がありますか?
共分散は対応するペアから計算するため、各 X に1つの Y が必要です。長さが違うと対応のない観測値が残り、この統計量を定義できません。
共分散で因果関係を証明できますか?
いいえ。観測された線形な連動を要約するだけです。交絡、時間的傾向、選択、偶然によって、因果関係がなくても共分散は生じます。