断熱計算機

壁・屋根・床の断熱材のR値、総熱抵抗、U値、熱損失を計算します。

断熱性能
断熱層と部材構成の条件を入力して、定常状態の熱性能を推定します。

断熱計算について

断熱材は建築部材を通る熱の流れを抑えます。その熱抵抗は一般にR値と呼ばれ、材料の厚さと熱伝導率によって決まります。この計算機はSI単位系の関係式 R = d ÷ k を使用します。厚さ d はミリメートルからメートルに変換し、熱伝導率 k はワット毎メートル毎ケルビンで扱います。厚い層や熱伝導率の低い材料ほど熱抵抗が大きくなります。製品の性能は密度、温度、水分、施工品質によって変わるため、可能な限りメーカーの最新資料に記載された熱伝導率を使ってください。 実際の壁、屋根、床には複数の層があります。内外の表面空気膜、面材、石こう、組積材、空気層、仕上げ材がそれぞれ熱抵抗を持ちます。単純な直列構成では各抵抗を足し合わせられるため、この計算機は断熱材のR値に、入力した表面熱抵抗とその他の層の熱抵抗を加算します。合計の逆数がU値です。U値が小さいほど単位温度差あたりに各平方メートルを通る熱が少なく、総R値が大きいほど熱の流れを抑える力が強くなります。 熱損失の推定値は、U値に部材面積と室内外の温度差を掛けて求めます。結果はワットで表す定常負荷です。断熱方法の比較や暖房負荷の初期推定に役立ちますが、建物全体のエネルギーモデルではありません。漏気、骨組みや留め具による熱橋、日射取得、換気、地盤との熱的結合、天候の変化、設備性能は実際のエネルギー使用量に大きく影響します。 例えば、厚さ 100 mm、熱伝導率 0.040 W/m·K のグラスウールの熱抵抗は 2.5 m²·K/W です。表面空気膜の 0.8 とその他の層の 0.5 を加えると合計は 3.8 m²·K/W となり、U値は約 0.263 W/m²·K になります。厚さ 150 mm、熱伝導率 0.025 の独立気泡の吹付けフォームは、他の層を加える前の断熱材だけで熱抵抗 6.0 に達します。 結果は根拠の明確な設計上の概算として扱い、法令適合の証明には使わないでください。適用される省エネルギー基準で必要なR値またはU値を確認し、骨組みの面積割合と繰り返し生じる熱橋を考慮し、製品公表値が経年後の値か初期値かも確認します。正しい施工は材料の公称性能と同じくらい重要です。隙間、圧縮、湿気、断熱板の不適切な納まりは実際の性能を低下させます。最終的な外皮設計では、資格を持つ専門家に部材全体と地域の気候条件を評価してもらってください。

断熱計算の例

材料単体の熱抵抗と部材全体の性能の違いを示します。

部材構成計算結果解説
100 mm グラスウール、k 0.040R 2.5 m²·K/W表面空気膜や仕上げ材を含まない、断熱層単体の値です。
150 mm 吹付けフォーム、k 0.025R 6.0 m²·K/W熱伝導率が低く、厚さが大きいほど熱抵抗が増します。
R 3.8、面積 40 m²、温度差 30°C315.789 W の熱損失Uは総Rの逆数で、熱損失はUに面積と温度差を掛けた値です。

断熱計算機の使い方

  1. 断熱材の厚さをミリメートルで入力し、公表されている熱伝導率を入力します。
  2. 表面積と部材の両側の設計温度差を入力します。
  3. 表面熱抵抗と、その他すべての層の熱抵抗の合計を入力します。
  4. 「断熱性能を計算」を選択し、R値、U値、熱損失を確認します。

断熱計算機のよくある質問

R値とU値の違いは何ですか?

R値は熱の流れに対する抵抗を表し、大きいほど断熱性能が高くなります。U値は熱の通りやすさを表す総R値の逆数で、小さいほど高性能です。

なぜ厚さをメートルに変換するのですか?

熱伝導率はメートルを基準とするため、整合するSI単位を使う必要があります。計算機は入力されたミリメートルを自動変換してから、厚さを熱伝導率で割ります。

複数の断熱層を含められますか?

はい。他の層の熱抵抗を計算または調べ、合計をその他の層の熱抵抗として入力してください。熱が順番に通る直列の層では、熱抵抗を加算できます。

熱損失には漏気も含まれますか?

いいえ。指定面積を通る定常的な熱伝導のみを表します。漏気、換気、熱橋、天候変化を扱うには、より詳しい負荷計算が必要です。

建築基準への適合確認に使えますか?

初期比較や計算の確認に使ってください。最終的な適合確認には、承認された製品データ、骨組みの補正、指定の表面熱抵抗、地域の基準に沿った書類などが必要になる場合があります。