ソレノイド磁場計算

磁束密度、磁界の強さ、磁場のエネルギー密度を計算します。

ソレノイドの磁場
理想的な長いソレノイドにアンペールの法則を適用します。

ソレノイドの磁場について

電流が流れるソレノイドは、軸方向に集中した磁場を生みます。理想的な長いソレノイドでは、アンペールの法則から磁界の強さH = NI/lが得られます。Nは総巻数、Iはアンペア単位の電流、lはメートル単位の巻線長です。Hの単位はアンペア毎メートルで、コアの応答とは独立した巻線による磁化作用を表します。 磁束密度には材料の応答が含まれます。B = μ₀μᵣHで計算し、μ₀は真空の透磁率、μᵣは比透磁率です。結果の単位はテスラです。空気と真空の比透磁率は1に近く、強磁性コアでははるかに大きくなるため、同じアンペアターンでも磁束密度が高くなります。また、u = B²/(2μ₀μᵣ)により理想的な磁気エネルギー密度を計算し、ジュール毎立方メートルで表示します。 理想モデルでは電流や巻数を増やすとHとBが線形に増加します。巻数を変えずにコイルを長くすると、巻線が分散して磁場が弱まります。インダクタンス計算と違い、理想内部磁場にはソレノイド径が不要です。アンペールの法則が単位長さ当たりの巻数に依存するためです。直径は総磁束、インダクタンス、力、有限長補正の計算で必要になります。 実際の装置はこの単純なモデルから外れます。端部では磁場が弱まり外へ広がり、磁気回路には空隙が含まれる場合があります。コアの透磁率は周波数、温度、磁束の大きさによって変わります。コアが飽和すると、電流を増やしても磁束はわずかしか増えず、発熱が大きくなります。このため本ツールは授業の問題、電磁石の初期設計、巻線案の比較に向いています。安全上重要な設計や高出力設計では、コアメーカーのB-H曲線、巻線の温度限界、実測磁場データと比較してください。選んだ線材が過度な温度上昇なく予定電流を安全に流せることを必ず確認してください。

磁場の計算例

入力結果用途
2 A、500巻、0.10 m、μᵣ 1B 12.57 mT、H 10,000 A/m空芯コイル
0.5 A、200巻、0.05 m、μᵣ 1B 2.513 mT、H 2,000 A/m小型試験コイル
1 A、1000巻、0.20 m、μᵣ 100B 0.6283 T、H 5,000 A/m理想化したコア

ソレノイド磁場の計算方法

  1. 巻線に流れる定常電流を入力します。
  2. 総巻数と巻線の長さをメートルで入力します。
  3. 空気なら1、コアがある場合は実効比透磁率を入力します。
  4. 「計算」を選び、磁束密度、磁界の強さ、エネルギー密度を比較します。

よくある質問

BとHの違いは何ですか?

Hは電流と巻線形状が作る磁界の強さです。Bは磁束密度で、材料の透磁率も反映します。

なぜ直径は不要なのですか?

理想的な長いソレノイドの磁場は断面積ではなく単位長さ当たりの巻数に依存します。直径は磁束、インダクタンス、有限長補正で重要です。

空芯にはどの値を使いますか?

空気や真空には比透磁率1を使います。多くの非磁性支持材も、この近似では1とみなせるほど近い値です。

磁気飽和を考慮していますか?

いいえ。比透磁率を一定として扱います。実際の強磁性コアは飽和に近づくと実効透磁率が低下します。

磁場はどこでも均一ですか?

理想磁場は長いソレノイドの中央付近でほぼ均一です。両端付近では弱まり、外側へ曲がります。