直線電流の磁場計算機
アンペールの法則で、電流が流れる長い直線導線の周囲の磁場を求めます。
直線導線の磁場
電流、半径方向の距離、媒質の比透磁率を入力してください。
直線導線の磁場について
直線導体を流れる電流は、導線を取り囲む磁場を生みます。観測距離に比べて導線が事実上無限に長い場合、対称性により磁場の大きさは電流、距離、透磁率だけで決まります。アンペールの法則から B = μ₀μrI / (2πr) が得られます。自由空間では比透磁率 μr はほぼ一であり、電流をアンペア、距離をメートルで表すと、数値的には B = 2 × 10⁻⁷ I/r に簡略化できます。
磁場は電流に比例します。電流を倍にすると、同じ距離での磁束密度も倍になります。一方、半径方向の距離には反比例し、距離を倍にすると磁場は半分になります。方向は導線を中心とする仮想的な円の接線方向です。右手の親指を慣用的な電流の向きに向けると、残りの指を曲げた向きが磁場の方向になります。電流を逆にすると方向は反転しますが、電流の大きさを用いる限り、表示される磁場の大きさは変わりません。
比透磁率は、周囲の線形媒質が真空と比べて磁場をどう変えるかを表します。通常の計算では空気を μr = 1 とみなします。より大きな透磁率や磁場依存の透磁率を持つ材料もありますが、この単純なモデルは均一・線形・等方的な媒質を仮定します。強磁性体の透磁率は磁場強度、過去の磁化、温度、形状に依存するため、値の使用には注意が必要です。計算機は真空での結果に入力した比透磁率を掛け、比較しやすいようテスラとマイクロテスラの両方で表示します。
無限長導線の近似は、直線導体が観測距離の何倍もの長さで両方向に延びているときに適しています。端部、曲がり、帰路導体、有限長の線分付近では、実際の形状に基づくビオ・サバールの法則がより正確です。また、細い導線を仮定するため、距離は中心軸から測り、通常は導体半径より大きくする必要があります。近くの電流が作るベクトル磁場は含みません。SI 単位を統一し、センチメートルは入力前にメートルへ換算してください。形状の仮定に注意すれば、電磁気学の演習、母線の概算、センサー配置の検討、実験用導体周囲の磁場の桁の確認に役立ちます。
直線導線の計算例
どの例も、長く細い導線の近似を使用しています。
| 入力値 | 磁場 | 説明 |
|---|---|---|
| I = 5 A, r = 0.1 m, μr = 1 | B = 10 μT | 自由空間で導線から十センチメートル離れた点の磁場。 |
| I = 2 A, r = 0.04 m, μr = 4 | B = 40 μT | 透磁率により真空での磁場の四倍になります。 |
| I = 100 A, r = 0.5 m, μr = 1 | B = 40 μT | 大電流の導体を半メートル離れた点で観測した場合。 |
磁場の計算方法
- 電流の大きさをアンペアで入力します。
- 導線の中心軸から半径方向の距離を測り、メートルで入力します。
- 空気や真空では比透磁率を一とし、その他の媒質では既知の値を入力します。
- 「磁場を計算」を押すと、テスラとマイクロテスラの結果が表示されます。
よくある質問
どの法則を使っていますか?
円筒対称性を持つ長い直線導体に対するアンペールの周回積分の法則を使います。無限長導線にビオ・サバールの法則を適用しても同じ結果が得られます。
距離はどこから測りますか?
近くの任意の表面ではなく、導線の中心軸から半径方向に測ります。距離が導体半径より大きいときに、細線モデルはより正確になります。
空気の比透磁率はいくつですか?
通常の空気と真空の計算では一を使います。この用途では両者の透磁率は極めて近いためです。既知の材料が導体を均一に囲んでいる場合に限り、別の値が適切です。
磁場の向きも表示されますか?
大きさのみを表示します。向きは右手の法則で判断し、慣用的な電流の向きが逆になれば磁場の向きも逆になります。
短い導線も計算できますか?
有限長導線では、特に両端付近で形状に応じたビオ・サバールの式が必要です。導線の長さが半径方向の距離より十分大きければ、長い導線の結果がよい近似になります。