物理振り子計算機

複振り子、一様な棒、円板の周期、振動数、角振動数、等価長さを計算します。

物理振り子の特性
任意の慣性モーメントと重心距離を入力するか、一般的な剛体形状を選んでください。

物理振り子について

物理振り子は複振り子とも呼ばれ、重力によって水平な支軸のまわりを振動する剛体です。理想的な単振り子とは異なり、質量は質量のない糸の先の一点ではなく、物体全体に分布しています。この分布が重要なのは、回転の変化しにくさが支軸まわりの慣性モーメントで決まるためです。重心は復元トルクを生む重力の腕の長さを決めます。 角変位が小さいとき、復元トルクは角度にほぼ比例します。その結果、単振動となり、角振動数は質量、重力加速度、重心距離の積を支軸まわりの慣性モーメントで割った値の平方根になります。周期は円周率の二倍を角振動数で割った値、通常の振動数は周期の逆数です。この計算機はこれらの関係から三つの振動指標を求めます。 小角近似は重要な前提です。角度の正弦をラジアンで表した角度そのもので置き換え、通常は振幅が十度程度以下なら良い近似になります。振幅が大きいと実際の周期は長くなり、非線形補正や数値解法が必要です。空気抵抗、支軸の摩擦、弾性のある支持部、平面外の運動によっても測定周期が変化したり振動が減衰したりします。したがって、結果は小振幅で動く理想的な剛体振り子を表します。 慣性モーメントは実際の支軸まわりの値を使ってください。表にある値が重心を通る平行軸まわりなら、平行軸の定理により質量と軸間距離の二乗の積を加えます。計算機には便利な形状モデルが含まれます。一端を支点とする一様な細い棒の慣性モーメントは、質量と長さの二乗の積の三分の一で、重心は棒の中央です。円周上の点を支点とする一様な円板では、慣性モーメントは質量と半径の二乗の積の二分の三で、重心距離は半径に等しくなります。 等価単振り子長は、支軸まわりの慣性モーメントを質量と重心距離の積で割った値です。この長さの単振り子は、同じ重力のもとで同じ小角度周期を持ちます。計量学や重力加速度を測るケーターの可逆振り子法で役立ち、物理振り子と単振り子の運動も比較しやすくなります。 形状によって慣性モーメントが質量に比例する場合、周期の式では質量が約分されることがよくあります。一般式に質量が残るのは、任意の慣性モーメントと質量を独立に入力できるためです。精密な用途では現地の重力加速度を使ってください。初期値は標準重力です。この計算機は授業の力学、時計機構、実験設計、機械、固定支軸まわりの振動として近似できるあらゆる剛体に利用できます。

物理振り子の例

振り子小角度での特性
2 kg、1 m の一様な棒、一端を支点とする慣性モーメント 0.667 kg·m²、周期 1.638 s、振動数 0.610 Hz
3 kg、0.2 m の円板、円周上を支点とする慣性モーメント 0.180 kg·m²、周期 1.099 s、振動数 0.910 Hz
任意の剛体:2 kg、1 kg·m²、重心のずれ 0.5 m周期 2.006 s、振動数 0.498 Hz、等価長さ 1.000 m
同じ剛体を月の重力加速度 1.62 m/s² で計算周期 4.937 s、振動数 0.203 Hz、角振動数 1.273 rad/s

物理振り子の計算方法

  1. 任意の剛体、一様な棒、一様な円板から選びます。
  2. 質量と、指定された寸法または支軸まわりの特性を入力します。
  3. 標準重力を使うか、現地の重力加速度を入力します。
  4. 「振り子を計算」を選び、周期、各振動数、等価長さを確認します。

よくある質問

物理振り子と単振り子はどう違いますか?

物理振り子は剛体全体に質量が分布し、支軸まわりに回転します。単振り子は質量のない接続部の先の一点に全質量があると理想化します。

どの慣性モーメントを入力すればよいですか?

実際の支軸まわりの慣性モーメントを入力してください。手元の値が重心まわりなら、平行軸の定理を使います。

なぜ小角度の計算なのですか?

標準の周期公式では、角度の正弦をラジアンの角度で近似します。大振幅では非線形性が生じ、周期が少し長くなります。

質量は振り子の周期に影響しますか?

幾何学的に相似な剛体では、慣性モーメントと重力トルクがともに質量に比例するため約分されます。任意入力では慣性モーメントが同じ形状から求められるとは限らないため、質量を残します。

等価振り子長とは何ですか?

同じ小角度周期を持つ理想的な単振り子の長さです。慣性モーメントと重心位置を、一つの比較しやすい量にまとめます。