DNAコピー数計算ツール
DNAの質量と断片長を、二本鎖DNA分子の推定個数に換算します。
DNA分子のコピー数を計算
DNAの質量と単位を入力し、二本鎖断片の長さを指定してください。
DNAコピー数について
DNAコピー数の計算は、測定した質量を物理的な分子数の推定値に換算します。機器は濃度や質量を報告する一方、反応は存在する鋳型分子数に左右されるため、分子生物学の作業ではこの換算がよく必要になります。定量PCR標準試料、デジタルPCRの計画、クローニング、シーケンシングライブラリー、トランスフェクション、合成対照試料などで、根拠の明確な質量から分子数への推定が役立ちます。
計算では二本鎖DNAの一塩基対の平均モル質量を660グラム毎モルとします。塩基対で表した断片長に660を掛けると、一つのDNA分子のおおよそのモル質量になります。入力質量をグラムに変換し、その分子量で割ってモル数を求め、正確なアボガドロ定数である6.02214076掛ける十の二十三乗を掛けます。このモデルでは、5,000塩基対のプラスミド十ナノグラムに約1.825十億個の分子が含まれます。
長さとコピー数は反比例します。同じ質量なら、1,000塩基対のアンプリコンは5,000塩基対のプラスミドの五倍の分子数です。一分子の質量がおよそ五分の一だからです。質量とは正比例し、質量が倍なら推定コピー数も倍になります。入力長は数えたい分子全体を表す必要があります。環状プラスミドは増幅標的だけでなく、ベクターと挿入断片を含む全長を使ってください。
一塩基対当たり660グラム毎モルは平均なので、結果は推定値です。正確な分子量は配列、末端、修飾、一本鎖かどうかによって少し変わります。この計算は二本鎖DNA用です。濃度測定にも不確かさがあり、夾雑物によって吸光度法がDNA質量を過大評価することがあります。蛍光法は特異性を高める場合がありますが、低コピー標準試料の調製には正確な分注と希釈操作が欠かせません。
濃度を一マイクロリットル当たりのコピー数にするには、一マイクロリットル中の質量を入力します。例えば十ナノグラム毎マイクロリットルなら十ナノグラムを入力し、出力を一マイクロリットル当たりのコピー数として扱います。添加する総分子数が必要なときだけ反応体積を掛けます。極低濃度では吸着や分注誤差が重要になるため、低吸着の消耗品、十分な混合、適切なキャリア、反復した希釈調製を用いてください。計算値は理論的な出発点であり、その後の定量の信頼性は実験の品質管理で決まります。
DNAコピー数の例
二本鎖DNAの質量からコピー数への代表的な換算例です。
| 入力DNA | 推定コピー数 | 用途 |
|---|---|---|
| 5,000 bpのプラスミド10 ng | 1.825 × 10⁹コピー | 典型的なプラスミド標準試料の計算です。 |
| 1,000 bpのアンプリコン5 pg | 4.562 × 10⁶コピー | 低質量のPCR産物の計算です。 |
| 3,000 bpのコンストラクト1 µg | 3.041 × 10¹¹コピー | 大きめの質量をマイクログラムで入力した例です。 |
DNAコピー数の計算方法
- 測定した二本鎖DNAの量を入力します。
- 対応する質量単位としてナノグラム、マイクログラム、ピコグラムを選びます。
- DNA分子全体の長さを塩基対で入力します。
- 「コピー数を計算」を選び、科学的記数法の推定値を利用します。
DNAコピー数のよくある質問
なぜ一塩基対当たり660グラム毎モルを使うのですか?
二本鎖DNAの塩基対に用いる標準的な平均モル質量だからです。実際の配列組成で分子量は少し変わりますが、通常の推定には660が適しています。
プラスミド長と挿入断片長のどちらを入力しますか?
コピー数を数えたい分子の全長を入力します。完全なプラスミド分子なら、ベクターと挿入断片の全長を含めてください。
一マイクロリットル当たりのコピー数も計算できますか?
はい。一マイクロリットルに含まれるDNA質量を入力します。その体積に対する質量なので、結果は一マイクロリットル当たりの推定コピー数になります。
一本鎖DNAにも使えますか?
この実装は二本鎖DNAと塩基対の平均モル質量660グラムを前提にしています。一本鎖オリゴヌクレオチドには別の平均値か配列固有の分子量が必要です。
qPCRで測ったコピー数と異なるのはなぜですか?
質量測定の不確かさ、分解、阻害物質、増幅効率、分注が実験結果に影響します。計算は物理的な分子数を推定し、必ずしも増幅可能な鋳型数を示しません。