表皮深さ計算機
周波数、導電率、比透磁率から電磁場の浸透深さを計算します。
電磁場の表皮深さ
SI 単位の値を入力し、場の振幅が表面の約 37 パーセントになる深さを求めます。
表皮深さについて
表皮深さは、交流電磁場が導電性材料へどれほど浸透するかを表します。電流密度と場の振幅は表面で最大となり、導体内部へ進むにつれて指数関数的に減衰します。表皮深さ一つ分の位置では、振幅は表面値の約 36.8 パーセントになります。これを表皮効果と呼び、周波数が高くなるほど重要になります。
良導体には標準近似を用います。delta は、一を pi、周波数、絶対透磁率、導電率の積で割った値の平方根です。絶対透磁率は真空の透磁率と材料の比透磁率の積です。周波数はヘルツ、導電率はジーメンス毎メートル、比透磁率は無次元の比として入力します。求めた深さをメートルからマイクロメートルへ換算し、実用的な工学値として表示します。
浸透深さは周波数の平方根に反比例します。周波数を百倍にすると表皮深さは十分の一になります。導電率も同様で、同じ周波数なら導電率の高い銅は低い導体より表面近くに電流を集中させます。磁性材料は比透磁率が大きい場合があり、表皮深さも小さくなります。透磁率は周波数や磁界強度によって変わるため、磁性合金には実測した材料データが適しています。
高周波設計では導体厚、めっき、伝送線路形状の選定に表皮深さを使います。導体が表皮深さの数倍の厚さを持つと、それ以上厚くしても高周波電流の通り道はあまり増えません。中空導波管の壁や薄い導電めっきがマイクロ波で有効に働く理由です。変圧器やインダクタでは積層、箔、リッツ線を使って表皮効果と近接効果による損失を抑えます。シールド設計では板厚と表皮深さを比べ、吸収損失を見積もります。
この近似は均質、線形、等方性の良導体と正弦波定常場を仮定します。表面粗さ、近傍導体、異常表皮効果、誘電体の変位電流、材料特性の周波数依存性はモデル化しません。そのため工学的な推定であり、完全な電磁界解析の代わりにはなりません。ただし高周波における通常の金属には、電流集中と場の浸透を手早く評価する有用な指標です。整合した SI 入力を用い、実際の合金と動作周波数の導電率・透磁率を確認し、実用のシールドや導体には表皮深さ数個分の厚さを見込んでください。
表皮深さの例
| 入力値 | 表皮深さ | 条件 |
|---|---|---|
| 銅、1 MHz、59.6 MS/m、μr 1 | 65.192 µm | 一般的な高周波用銅導体。 |
| 銅、10 MHz、59.6 MS/m、μr 1 | 20.616 µm | 周波数を十倍にすると、深さは十の平方根で割った値になります。 |
| アルミニウム、1 MHz、35 MS/m、μr 1 | 85.072 µm | 導電率が低いほど深く浸透します。 |
表皮深さの計算方法
- 電磁場の周波数をヘルツで入力します。
- 材料の導電率をジーメンス毎メートルで入力します。
- 比透磁率を入力します。一般的な非磁性導体には 1 を使います。
- 「表皮深さを計算」を選び、マイクロメートル単位の結果を確認します。
表皮深さのよくある質問
表皮深さ一つ分とは何を意味しますか?
表面から表皮深さ一つ分の位置では、場の振幅と電流密度は表面値の約 36.8 パーセントです。電力密度は振幅の二乗に依存するため、さらに速く減衰します。
周波数が上がると表皮深さが小さくなるのはなぜですか?
速く変化する場は、導体への浸透を妨げる電流を誘導します。良導体の標準式では、深さは周波数の平方根に反比例します。
銅の比透磁率はいくつにすべきですか?
銅は実質的に非磁性なので、約 1 が適切です。アルミニウム、銀、金も通常は 1 に近い値でモデル化します。
導体の厚さは表皮深さ一つ分で十分ですか?
その厚さでは内側境界にまだかなりの場の振幅が残ります。実用的なシールドや低損失導体には、必要な減衰量に応じて表皮深さの数倍を使うのが一般的です。